飲食店・サービス業トレーニングの7つのコツ

新人教育・トレーニング

トレーニングに苦手意識を持っている方は多いと思います。

今回は、トレーニングの際に意識すると良い考え方7つをお伝えします。

新人さんの成長がグンッと伸びますし、トレーナーの迷いも少なくなります。

お互い信頼し合える職場づくりのために、トレーナーが自信を持てたら良いですね。

そのためには、トレーナー側に、教える時の軸(フレームワーク)が必要です。

新人さん1人に対してトレーナーは1人

新人さん1人に対して、担当のトレーナーは1人にしましょう。

これは初期トレーニングにおいては、特に大切なことです。

毎回、出勤するたびに違う人に仕事を教わり、毎回、違うことを言われ、教わってもいないことを要求され、挙げ句の果てに『何にもできないダメなやつ』というレッテルを貼られ・・・。

色々な職場を経験されている方なら、一度は目にした光景かもしれません。(もしくは経験したかも)

これは、新人さんにとって地獄です。

こんな職場からは早くフェードアウトした方が良いです。

新人さんのせいではなく、職場の『教える仕組み』の問題だからです。

新人さんは逃げた方がいいし、教える側は早急に『教え方』を学んだ方が良いです。

どちらにとっても、死活問題だからです。

まずは、トレーナーは1人にしましょう。

手本を見せる。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ

           出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』山本五十六より

以前にもご紹介しましたが、教育の天才と言われた山本五十六の言葉です。

ここで、まず一番はじめに来るのは

『やってみせ』

お手本のことです。

お手本。

当たり前のことのように思われでしょう。

でも、この『お手本』。

見せ方を間違えているトレーナーが実に多いです。

例えば、口で説明しているだけ。一度だけ見せたら終わり。ポイントを口で説明してばかり、ゴールが分からない。。。。何だかんだと口では言っているが実際はお手本を見せていない、、、

見せなければいけないポイントが欠けていることが多いのです。必要な要素があるのです。

お手本には、3つの要素があります。

なぜなら、仕事には3つの要素があるからです。

仕事の3要素を伝える

仕事の3要素とは

  • 納期(時間)
  • 間口(数(正確さ))
  • 奥行き(品質)

この3つです。

この3つが揃っていなければ、それは仕事としての評価は得られません。

ですので、『仕事を教える』という事は、この3つの要素を教えるということです。

なんだか、教えるってめんどくさいことになってきましたね、、、

でも、安心してください。

『教える』の一番の基本は、『やってみせ』=手本を見せる。です!

自分が、お店の商品(サービス)の体現者であれば、それをそのまま見せれば良いのです。

では、どのように見せれば良いのか?

ここがポイントになります。コツがあります。

お手本は、3回見せましょう。

①一番大切な1回目は、ゴールを見せてあげます。(完成形)

通常のスピード(納期)で、

いつもの奥行き(品質)で、お手本を見せます。

ここでのポイントはしゃべらないことです。(視覚情報に集中してもらう。)

②2回目は、少しスピードを抑えて、ポイントを伝えながら見せます。

『言って聞かせて』が入ってきます。

新人さんは、感覚(イメージ)➕理屈で理解が進みます。

③3回目は、ポイントを言いながら、通常のスピードで、見せます。

集中して、正しい動きを3回見ると良いインプットができます。

さて、3回お手本を見せて、ここから『させてみせ』=練習=シミュレーション・ローププレイ、に入っていくわけですが、

シミュレーション、ロールプレイは、飲食・サービス業の新入社員・新人さん初期トレーニング5つのポイントにも書いてありますので、そちらも参考にしていただければと思います。

8割ほめて2割指導する

これ、頭ではわかっているけど、実際はずっとダメ出ししている人が多いです。

人間は、ダメなところは永遠に見つけられます。

良いところを見つけるためには、意識をしなければいけません。

私がお店の管理者をしていた時の話です。少しお付き合いください。

ものすごく意識して、8割ほめることを意識して初期トレーニングをしていました。

そうして、2週間の初期トレーニングが終了し、控え室で振り返りをしている時でした。

新人さんが笑いながら言いました。

『トレーニングの初めの頃、あまりにも褒められるから、何か騙されているんじゃないかと思ってました。』

『今まで生きてきた中で、こんなに褒められたことなかったから驚いてました。』

『でも、途中から早く仕事できるようになろう!って思ってきました。やりがいが出てきました。』

騙されるって・・・と、こちらも苦笑いでしたが、、、

何が言いたいのかと言いますと、

8割ほめるを実践すると、ちょっと浮世離れした感が出てきます。

でも、それくらいで良いのです。

でも、注意点が一つあります。

何でもかんでも、適当に褒めればいいわけではありません。

仕事の3つの要素に当てはめて、具体的に褒めます。

例としては、今のお辞儀の角度と声のトーンは最高だった!今の笑顔は自然でとても感じが良かった!今の下げもののスピードはGood!盛り付けが美しくて、メニュー通りだったね、、、などなど

コツは、基準を6割満たしていたらGoodとして褒めることです。

初めから100%できる人間はいません。

初期トレーニングが終わった時に、90%になっていれば良いのです。

褒め方の話だけでも、永遠に長くなってしまいそうなので、ここら辺にしておきます。

Off-JTを必ず実施する

・現場に入る前に、1〜2分 ➡️ 今日やることを伝える。

・現場での仕事が終わった後に 5分くらい ➡️ 今日の振り返りと次回やることを伝える。

どちらも超重要です。

多少、雑談まじりでも構いません。

この数分のOff-JTで、トレーニングにレバレッジがかかります。

特に、最後の振り返りでは、今日の疑問は今日の内に解決して、晴れやかな気持ちで帰宅させてあげましょう。

簡単な宿題を出す

これは、次回のトレーニングをスムーズに進めるために、復習を中心にごく簡単な宿題を出すと良いです。

例えば、今日覚えた、席番だけは次回まで忘れないように覚えてきてね。

    次回の出勤の時は、着替え・手洗い・シフト確認までは1人でやってみよう。

    今日やったシミュレーションを、次回一発目は1人でやってみよう。

など、新人さんの負担になりすぎない範囲の宿題でいいと思います。

トレーナーに対しては報連相をしっかりさせる!

新人さんの窓口は基本1つの方が良いです。

トレーナーさんには、しっかり報連相をするようにしてもらましょう。

指示系統がゴチャゴチャしてると、新人さんは混乱します。

新人さんでなくても、混乱します。

混乱している職場は、指示系統が不明確です。

トレーナー1人が窓口になることによって、一貫性が出ます。

一貫性があれば、新人さんは安心して仕事に取り組めます。

そのからり、オーナーや店長は全力でトレーナーさんをバックアップしましょう。

これは、トレーナーさんのトレーニングでもあるのです。

まとめ

ここまで、トレーニングのコツを7つ解説してきました。

まとめると、

トレーナーは1人

新人さんが混乱しないようにトレーナーは1人が担当し、一貫性を持たせる。

手本を見せる。

一番のお手本の見せ方は、トレーナーがお店の作業の体現者であること。視覚情報が大切。

お手本は3回見せる。

仕事の3要素を伝える

仕事の3要素は『納期』『間口』『奥行き』

8割ほめて2割指導する

8割褒めるのは難しい。でもこれが出来たら素晴らしいトレーナーになれる。

Off-JTを必ず実施する

トレーニング中は必ずOff-JTをする。

Off-JTはトレーニングにレバレッジをかけてくれる。

内容は ➡️ 今日の振り返り・質問・次回の予定

簡単な宿題を出す

復習をすると、体と頭に定着する。

あまり負荷をかけすぎない程度に宿題を出す。

トレーナーに対しては報連相をしっかりさせる!

初期トレーニングの時から、報連相の習慣をつける。

後から習慣を変えるのは難しい。

今日は、トレーニングの7つのコツをお伝えしました。

この7つのコツを押さえると、新鮮なスタッフが新鮮な空気を持ってきてくれる素敵な職場になります。ぜひ活用してみてください。

あとがき

ここまで読んでいただいた方は、トレーナーって難しいな、と思った方もいたと思います。

そうなんです。

『仕事ができる』と『仕事を教えられる』は全く別物です。

ですから、トレーナーの人選はとても重要になります。

トレーナーのトレーニングも必要になります。

良いトレーナーを育成できれば、素晴らしいお店になります。店舗運営が一歩レベルアップします。

初期トレーニングとフェードアウトのトレーニングとトレーナートレーニングは、違うものです。

またの機会にフェードアウトトレーニングやトレーナートレーニングについても解説していこうと思います。

👋

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